ふぐ(その1)
大寒は過ぎたものの、容赦ない厳しい冷え込みが続いています。しかし、この季節の美味、「ふぐ」を賞味できる喜びは、なんと言っても「寒」のおかげ。冬将軍に感謝です。
さて、ふぐと言えば「鉄刺」「鉄ちり」に「雑炊」。そして欠かせないのがポン酢。
ワインとふぐの組み合わせでは、まずこのポン酢を中心に考えます。
カボスと柚子等の爽やかでふくらみのある酸味は、リースリングやソーヴィニョン・ブラン、またはアリゴテ、ミュスカデなども連想します。
しかし、だし、日本酒、味醂等の旨味を含むことを考慮すると、ある程度のアルコールの量とカルシュウム等のなめらかなミネラルに加え、旨味のあるワインを合わせてみたくなります。
それがシュナン・ブランです。
モミジオロシを使うことを計算に入れると、爽やかでふくらみのある酸味となめらかなミネラルと旨味に加え、植物本来の繊細さを兼ね備えたこのワインは、相手がふぐだけに「大当たり」かと。
店主 那須